○撮影/大川拓哉 ○構成・文/寺山英樹 ○モデル/稲生薫子
○協力/ブルーライン田後
ダイバーのスーパーアイドル ダンゴウオなら日本海
ダイバーに人気のアイドルといえばダンゴウオ。
文字通り、おだんごのような丸いフォルムに、黒目がちのクリクリな目、微笑んだような口元。
その愛くるしい表情は、女性ダイバーでなくてもハートをわしづかみにされてしまいます。

提供/ブルーライン田後
そんなダンゴウオは日本中の海で見られますが、今、最も確実に、そしてバリエーション豊富に見られる海といえば、日本海の鳥取・田後(たじり)。
2010年に現地サービス「ブルーライン田後」がオープンして以来、驚くべきダンゴウオ情報が数々寄せられています。
でも、関東にもダンゴはいるので、わざわざ潜りに行く価値は……あるんです!
ダンゴウオなら伊豆半島でも三浦半島でも見られるし……。
そんな声も聞かれそうですが、ダンゴ好きなら、関東から日本海に潜りにいく価値は十分あります。
それは、これまで寄せられてきた、田後のダンゴウオ・レジェンドを聞けばわかるでしょう。
1ダイブでダンゴウオが60匹!

提供/ブルーライン田後
3~4月のベビーラッシュ。
そこもかしこもダンゴだらけになり、1ダイブで、最高60個体くらいまで数えたことがあるんだとか(途中で、数えきれなくなってしまうほど)。
ダンゴウオがひとつの海藻に20個!

提供/ブルーライン田後
また、ダンゴの密集度も田後ならでは。
1つの海藻に数匹いるのは当たり前で、過去最高、およそ20匹が密集していたこともあり、まさに、ダンゴウオがダンゴ状態なのです。
グリーンだよ! ダンゴだよ!
ダンゴウオの体色は海藻に左右されますが、太平洋のダンゴといえば、エツキという赤茶色の海藻が多いため、どちらからといえば赤がメインの印象です。
一方、田後には緑っぽいクロメという海藻も多く、赤だけでなく、緑色のダンゴも比較的多く見られるんです。
さらに、天使の輪や……
ゴツゴツしたのまで……

提供/ブルーライン田後
数だけでなく、とにかくバリエーション豊富なダンゴウオが見られるのがこの海の特徴なのです。
夏以外はダンゴウオシーズン
ダンゴウオは、例年、3月ごろから、いわゆる“天使の輪”を持つ幼魚たちが出てきて、あとは水温の上昇と共にすくすくと育ちます。
幼魚は5月のゴールデンウイーク明けくらいになると減ってきて、だいたい成魚は6月中~下旬くらいまで見られます。
夏にいったん姿を消したダンゴウオは、11月中旬くらいからまた見られはじめ、1~2月にまた見られなくなるんだとか。
おそらく抱卵のために隠れているのでしょうが、抱卵を探すのも楽しそう。
夏以外はダンゴウオと遊べる海なのです。
田後の海をナビゲートしてくれるダイビングサービス
ブルーライン田後

ブルーライン田後の山崎英治さん
「地元の海でダイビングショップを開きたい!」との思いから、地元出身の山崎英治さんが日本海に面する鳥取県の田後にオープンした現地ダイビングサービス。
オープンから7年目となり、ダウンゴウオをはじめ、生物のデータもそろってきて、多岐なリクエストに応えてくれます。
日本海の撮影ガイドも多く引き受け、NHK取材班とはタツノオトシゴの貴重な交接シーンの撮影にも成功。
施設、港、ダイビングポイントとコンパクトにまとまっており、ダイバーが過ごしやすい施設も整っているので、一日を快適に過ごすことができるだろう。
「スタッフもその雰囲気を大切に、日々の喧騒を忘れて、思いっきり海を満喫して頂けるよう心がけています。ゆったりした時間の中で、マイペースに海遊びを楽しんでください」
ブルーライン田後
〒681-0071鳥取県岩美郡岩美町田後37-1
TEL&FAX 0857-72-8520

